当院の「肩こり」についての考え

今更、書き尽くされた「肩こり」について書きたいと思います。情報過多時代ですので色んな事が書いてありますね。ですので長年やってきた経験を交えて書いてみようかと思います。

原因は?

まずは体質、先天的な物でしょうか。「母親がいつも肩が凝ったと言っていた」とか「父親の肩をしょっちゅう叩いていた」「おばあさんに肩もみお駄賃を貰ってた」お顔や体つきが似る様に肩こりも遺伝しますね。姿勢など勿論ですが、昔、黒色人種の筋肉繊維は黄色人種と異なると本で読んだことがあるのを思い出しました。速筋とか遅筋とかそう言うのです。筋肉の質も似てくるのか?疲労が溜まりやすいのか?コリを感じやすいのか?だいぶ個人差がある感じですね。

そして後天的なものとして、ケガや変形、筋肉への過重負担などですね。「昔、交通事故で後ろから追突された」「スノーボードで後頭部ぶつけた」「ケガで肩や首を痛めた」「PC、スマホでストレートネック」「枕が合わない気がする」「整形外科で背骨の変形を指摘された」「同じ姿勢での長時間労働」など多岐にわたります。何らかの原因で通常ではなくなると言うことでしょうか。

西洋医学では?

まずはレントゲン、CTなど、と触診で頚部~肩甲間部、肩関節周りの状態把握。脊柱に異常があったり、筋肉が硬ければ注射、もしくは痛み止めか筋肉を柔らかくする薬、神経的ならビタミンB12も処方され、首の牽引、頚肩のリハビリと言った流れでしょうか。大まかの説明になりますね。最近では「筋膜リリース注射」もありますね、くっついた筋膜の間に生理的食塩水を流し込み、隙間を作り動きやすくする方法です。何だか鍼に近いような…それはさておき頸椎椎間板が潰れていても痺れが無い人もいるし、ちょっとの潰れでも痺れがある人もいるので個々それぞれだな、と思います。

東洋医学では?

まずは、レントゲンなど撮っていればその結果をお聞きして、触診します。どの程度の硬さがあるか?左右差はどの程度?どの辺りのコリがどの程度あるか?など確認します。触診しながら、「ココの状態がコウですね」「ココをケガした事がありますね」「コウいう姿勢だとココが硬くなりますね」「コッチ側の方に負担が掛かってますね」などマッサージで解る事をお話しながら問診します。問診時にはコリ以外の症状(頭痛、耳鳴りなど)、レントゲンなど撮ってれば処方薬の種類、お仕事内容や普段の生活様式、病歴、事故歴、ケガ歴など問診していきます。そして、次の段階「鍼治療」をしていきます。

鍼灸マッサージ、オーソモレキュラーにて治療

大前提として「コリを取って筋肉を柔らかくする」という事をしていくのですが、その方法として当院では鍼灸マッサージを使用するのですね。個人差、皆さんの症状別になるところもあるので、大まかに説明します。問診でお聞きしたコリが強い箇所、頭、頚、肩周りのツボ(経穴)に鍼を刺します。また触診(マッサージ)にて脊柱の状態も診ていますので後程、調節もします。鍼を刺した状態で背中、腰や下肢を触診(マッサージ)にてチェックし、必要に応じて鍼を増やします。鍼を抜いたらもう一度、触診(マッサージ)して、鍼を刺す前と術後のコリ感や頚肩関節の動き易さを、患者さんと共有します。状態の確認が完了したら、今後の治療方針、肩こりでの足りない栄養素の話、ご自身で出来るセルフケア方法や日々、気を付ける事、などより良くなる為の方法を提示します。治療を重ねる度に良くなっていくのを実感でき、メンテナンスの重要性をご理解頂けると思います。

セルフケア

ある文献で「人類が二足歩行を始めてから肩こりと腰痛は構造上、仕方無し」と書いるのを見た事があります。仕事や姿勢でも悪化しますし、冷えなども原因になります。せっかく治療したのに悪い環境だと効果の持続性が短くなってしまうので是非、セルフケアもセットで考えて頂くと有難いですね。例えばストレッチは固い筋肉をほぐすものですが、硬いままストレッチするよりも、治療してある程度ほぐしてからストレッチした方が効果的です。どんなストレッチをしているか、お聞きすると間違ったやり方をしている方も多いので、これで良いのか?ご確認いただくと良いでしょう。あと筋肉を付ける筋トレも大事ですが、ストレッチとは別物です。これも勘違いされている方が多いので簡単に言うとウォームアップとクールダウンはストレッチ、負荷運動は筋トレと言うイメージです。ストレッチも筋トレも自己流ではなく、我々の様な国家資格者にお聞きください。温めも良いですね。出来れば局所ではなく、全体的に。家風呂より温泉の方がより良いと思います。使い捨てカイロを使用する場合はコリ部分ではる場所はちょっと変えますが、しながら寝ては低温やけどするので駄目です。

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